★お家のメンテナンスって?

2024年06月23日

『住宅の寿命とは・・・?』こんな質問をよく耳にします。『一般的に木造住宅なら35年~40年程度かと・・・』不動産屋や建築屋ならそう答えるのが一般的です。しかし大事にメンテナンスをすれば構造躯体だけならば数百年は持つと考えられています。奈良県の東大寺や法隆寺などは外装のお化粧は手直ししてはおりますが構造躯体は当時のままに残っている場所もあるそうです。それだけ躯体だけなら長持ちすると言う事です。ではなぜ木造住宅なら35年~40年・鉄骨作りでも50年前後と言われる様になったのでしょう。日本の気候風土には四季があり冬は低温乾燥・夏は高温多湿と激しい季節があります。住宅の寿命は、中でも湿気対策が大事とも言われています。昔の家は築100年以上は持ち・現代はなぜ40年なのでしょうか?吉田兼好の徒然草の中に『家のつくり様は夏を旨とすべし』と言う詩があります。その分、冬の寒さにはとても辛い作りをしておりました。田舎の家などではいまだにある家もありますが、基礎の作り方・考え方が現代とは全く違います。縁の下があって床下も室内も風通しが良くすべての木材が空気に触れており湿気をためる事もなく、いつでも乾燥させておく事が出来ていたそうです。とにかく昔の家は夏型の住宅で風通しがとても良かった(その分、冬はものすごく寒かった)らしい・・・。しかし現代は昔の家の作り方とは一転して基礎をコンクリートで固め、壁の中には「ぶ厚い」断熱材を入れ窓もペアガラスで一部屋・一部屋を壁で仕切る家の作り方となり何LDKと言われ冬は快適に過せる様になって来ました。その半面で風通しは各室内に二ヶ所以上の窓を作ってやっと室内の風通しが出来るのが限界となってしまいました。そこで壁の中・床下・天井裏と見えない場所に温度差が生じ湿気がこもり、やがてそこが腐ってくる・・・。するとやがては、カビが発生しシロアリ・ダニ等が侵入してくると言った悪循環で家の寿命が短くなってしまった事も原因の一つだとも言われています。一概に住宅の寿命と言うのは建物の老朽化だけではありません。建て替え・住み替え・買い替えの理由の第1位はダントツで『間取りが使いづらくなった!』・『使用に耐えられなくなった!』これが圧倒的に第1位です。何LDKと言った個室型の住宅になった事で家族構成の変化にも対応が出来なくなった。これが原因となるケースです。住宅を選ぶ時に将来の家族構成や・子供の年齢を加味して購入したりリフォームで対応が出来るか、しやすいか。これも加味するべきです。一般に住宅のメンテナンスと言われると外部の塗装・クロスの張替え・床の張替えをイメージする方も多いと思いますがやっぱり一番の短寿命な部分は設備でしょうか。電気製品はもちろん、水回りも必ず痛みます。寿命は平均10年です。クーラーや冷蔵庫・テレビやビデオをイメージして下さい。やはり10年~15年ですよね?設備はその40年間の家の寿命の中で2回~3回は交換をしなければなりません。それも予告もなしに壊れるので急な出費にもなりかねません。外部の葺替え等はある程度我慢や推測が出来ますが設備はほとんどが緊急となった時代ですのでその点も考慮しておきたいものです。自分の年齢に40年を足した年月を共にすると初めから考えてうまくタイミングよく設備も変えたり、子供達の年齢も加味してはじめから起こりうる事を事前に想像して計画をもってメンテナンスをしていただきたいです。

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